2013年の配当収入のまとめ --不労所得を得るメリットと配当を中心とした投資の是非について

2013年の配当が出揃いました。
個別銘柄の配当についてはまだ全て紹介できていないのですが、出揃ったのでここでまとめをしておきたいと思います。

まず、配当スケジュールですが、私が投資をしている中国株、米国株、インドネシア株、マレーシア株では様相がずいぶん違います。
特徴的なのは米国株で、さすが投資先進国ですね。著名な会社は四半期毎に配当を出します。ですので、この時期ですと第2Qまでの配当が届いています。3ヶ月に1度配当が振り込まれてくるとかなり幸せ感があるのですが、中の人は大変でしょうね。
中国株は大体の会社が12月31日が決算日ですが、本決算はかなり遅れます。一方、一部の中間決算を出す企業はだいたい来月くらいから配当振込をしてきます。
インドネシア、マレーシアは年2回の配当です。

次に配当収入額ですが、自分が統計をとっている2003年からの毎年の配当額のグラフが以下になります。
今のところ順調に伸びているグラフとなっています。2003年からの2013年までの11年間での単純な配当額の伸びは年率22%くらいの複利利率。また、リーマン・ショックで一度下げた2008年からの配当の伸び率(同じく複利)は18.05%となっています。
ただ、途中には増資や減資もしています(銘柄を買ったり売ったりして入れ替えている)ので、一概にこの複利利率ではないのですが、私は投資法としてそんなに売買をしないので数字が大きく違うことはないでしょう。
もし、18%で配当が伸びていくとすると、「72のルール」を考えると4年ほどで倍になる複利計算ですので、非常にいいかんじだと思います。また、配当伸び率が企業の成長と連動していると仮定し(つまり企業の配当性向が変わらないと仮定し)、企業のEPS(一株利益)の伸びが同等と仮定すると株式資産の伸びも同じように来ていると考えることができます。実際は、私のポートフォリオは、2003年からの11年間で3倍強になっていますので、配当伸び率が良い企業を買っていくのは良い戦略でしょう。

次に下の図ですが、下の図は配当利回りのグラフになります。

配当利回りの計算ですが、我が家は、「家計簿のすすめ1 お家の資産を計算してみよう 準備編 --家計の貸借対照表(BS)に馴染む;家計の「ストック」」でお伝えしましたが、決算日が12月31日ですので、12月31日時点の総株式資産の時価に対して、配当額合計がいくらになったかの比率を取っています。

配当利回りの方はここのところ、1.5%前後から2.5%前後となっています。
配当利回りが増減する要因ですが、一般的に、

  1. 不景気なので、会社が配当額および配当性向を下げた(分子が↓) ⇒ 配当利回り↓
  2. もしくは、景気が良いので、先行きの見通しが良くなり増配したおよび配当性向を上げた(分子が↑) ⇒ 配当利回り↑
  3. 世界の資金が入ってきたので、市場が加熱し株価が相対的に上がった(分母が↑) ⇒ 配当利回り↓
  4. 市場が落ち着き、適正な株価になった(分母が↓) ⇒ 配当利回り↑
などがあります。
配当利回りはPERなどとともに株価の割安指標とされていますので、市場全体の配当利回りの推移を見ていくのも良いかと思います(面倒くさいけど)。配当利回りが上がっているときは、4の要因で市場や会社が放置され割安になっている可能性がありますので、その際は投資をするチャンスでもあります。

最後に、これまでの投資における配当収入という切り口から今後の投資法を考えると、私のように少しずつ「自分年金」銘柄を増やそうとしていく場合は、どのような投資がよいでしょうか?
現在、私は、①配当利回りの良い高配当銘柄を一定量揃える、併せて②成長する安定企業を揃える、さらに③爆発的に成長する小型企業を揃えて10倍株(テンバガー)を狙う、の3つの投資先を混ぜているのですが、これらのバランスが非常に重要になってきます。
しかも、この間には大暴落も多々くるでしょうから、4番めとして、④現金の量をコントロールする、のも重要な要素です。
リスクを抑えながらバランスよく銘柄を揃えていくことが大事でしょう。

ちなみに、このようなバランス感覚を要する投資は、単純な機械的な定量化の投資法では無理だと思います。このあと、先日読了したKAPPAさんの「超・株式投資」の書評でも書こうと思いますが、単純な割安株、小型株投資などでは、市場が効率的なためなかなか優位性が出ないという結果が再確認されています。KAPPAさん曰く、アクティブ運用をするくらいならETFを買っておけ(パッシブ運用)という結果になっています。

この重要な結果を踏まえながら、自分を過信せず、謙虚に投資を進めていく必要がありますね。