街角経済8 沙羅双樹の花の色を見てきた --投資は「盛者必衰の世界」であることをきちんと認識しようヽ(´ー`)ノ

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街角経済の第8回になります。家に引きこもってばかりいてはいけないということで、街に出て走りながら経済活動を見ていこうという企画です。
今回は、日暮里にある天王寺(谷中霊園の隣にある)に行ってきました。目的は、「沙羅双樹」という木があり、どうしても平家物語に心がいざなわれてしまったからです。
これから申し訳ないですが、数回にわたって平家物語のことを書きたいと思います。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず。ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。 
遠くの異朝をとぶらえば、普の趙高、漢の王莽、梁の周伊、唐の禄山、これらは皆、旧主先皇の政にも従はず、楽しみを極め、諫めをも思ひ入れず、天下の乱れんことを悟らずして、民間の愁ふるところを知らざつしかば、久しからずして、亡じにし者どもなり。 
近く本朝をうかがふに、承平の将門、天慶の純友、康和の義親、平治の信頼、これらはおごれる心もたけきことも、皆とりどりにこそありしかども、間近くは六波羅の入道前太政大臣平朝臣清盛公と申しし人のありさま、伝え承るこそ、心も詞も及ばれね。 

今回は、盛者必衰です。

私はかなり昔から平家物語が好きで、好きが高じて原文で読むに至りました。
平家物語はいかにも日本らしい文学で、敗者が主役になっています。しかも根底に流れてる盛者必衰という仏教的な教え。また、仔細に見ると、戦乱の中で運命を翻弄されながらも、しっかりと自分を見つめて生きていく平家の武者の姿が浮かび上がります。

それを踏まえて、平家物語のいいところ、人生に活かすべき教えを見出したいと思います。また、少しは投資に対する姿勢、スタンスも見出すことができますので、併せてそちらも書いていきましょう。

まずは今日のランニングの行程。

池袋から、丸ノ内線の上、春日通を走り都電荒川線の向原、新大塚を超えて行きます。
不忍通りにあたったら左へ。2ヶ月ぶりのランニングで、この時点でかなり死にそうで虫の息になっていましたが、あとはひたすら不忍通りを進みます。
じわじわと右にカーブをして道灌山下の交差点まで辿り着いたら、西日暮里駅に向かって左折します。ここまでくるのに、アップダウンが凄い。本当に東京は坂が多いです。
西日暮里駅に着いたら、右折。線路沿いに走っていきます。このへんは昔は花見のメッカで高台になっていますので、坂で死にそうになります。
で、やっと辿り着いた道灌山。室町時代の武将、太田道灌との関係もあるようです。下記の写真のように、虫の音を聞く風情のある場所だったようです。ちなみに今となりは山手線なので、風情はありません。高台からの眺めを撮りたかったのですが、いろいろ建物があっていい写真が取れませんでした。

ちょっと進むと、富士見坂。

かなりの勾配です。富士山がよく見えたようです。今でも見えるようです。
さて、いよいよ本日の目的地、天王寺。そして「沙羅双樹」。

本物の沙羅双樹はインドの木で暑いところでしか育たないようなので、日本では夏椿や白雲木のことを言っているようです。ここの沙羅双樹は白雲木らしいです。

さて、では本題の盛者必衰のはなし。
平家物語から教えられるのは、自分が有頂天になった時、その時はすでに自分の運命は下降線に入っていること。反対に、自分が苦境で藻掻いている時、その時はすでに新しい成功の道の入口を進みつつあり、頑張っていると急に視界が開けることがあることです。
不思議なもので、自分の思いとはシンクロしないんですね。

この世の中の道理というか真理は、かなり痛い目にあって経験しないと学べないことだと思います。平家物語を読んでおごってはいけない、威張ってはいけないと思っていても、心と裏腹にできてない毎日が続きます。
この経験を少しでも自分の中に取り入れて、進んでいけたらいいな、と思っています。

「中庸」という言葉があります。また、四書の一つでもあります。あまり偏らず、常に心を整えられるようになれたらいいですね。

投資においても、欲張らない心は非常に重要です。投資は経済活動の一つですが、結局、心を制御して、欲を廃する行為として捉えると非常にためになる修行となります。
無理をしないで、いろいろ考え、欲張らず進めていきたいと思っています。