家計簿のすすめ1 お家の資産を計算してみよう 準備編 –家計の貸借対照表(BS)に馴染む;家計の「ストック」
皆さんは家計簿を作成していますか?
ちょっとした手間で、新しい家計の実態が見えてくる家計簿を作らない手はありません。
これから計7回にわたって、家計簿についてお話をしたいと思います。
家計簿をつけることによって見えてくる我が家の財務状況、そしてそこから考える戦略・戦術について、実例を示しながら説明していきます。
また、合わせて実践するときに悩まれる証券会社の選び方、さらにローンがありながらも投資をすべきか?という命題についてもご説明します。
さてさて、第1回目の今日は、家計簿といえば月次の帳面なんかをイメージしますが、いきなりそれを裏切り、年イチで作成するバランスシート、貸借対照表、BSの話から入ります。
バランスシートとは何かですが、その時点(会社で言えば決算期)の資産や負債、純資産を左右に並べ、「ストック」の規模感や割合バランスを示したものです。
事例として、我が家では、1998年から現在まで16期に渡って作成しており、図示したのが下記になります。↓
2本の棒がひとセットで一年のストックを表しています。左側の青と薄茶色がそれぞれ流動資産と固定資産で資産の部を、右側上の黄色と赤が流動負債と固定負債で負債の部、さらに右下の緑色が純資産の部になります。
毎年の2本の棒が左右高さが一緒でバランスしていますので、バランスシートと呼ばれます。
これを作成したあとの効用などは、後日の第3回分析編に譲るとして、今回はこれを作成するための準備とそのルールなどを説明します。
まず、作成について、時期ですが、我が家は決算期を12月31日としていますので(会社で言うと12月期決算とでも言いましょうか)、その日になりますと各種情報を入手して、EXCELに入力していきます。
各種情報ですが、一応本当のバランスシートに倣って、かなりガチで項目設定しています。
まず、流動資産は現預金、外貨預金、金現物、株式、保険、個人年金、貴金属などを設定していまして、その時の時価を入れていきます。私は、ほとんどすべてをインターネットバンキングにしていますので、その時の最後の残高をコピペします。ひとつ、郵便局の定期貯金だけはネットがないので、事前に記帳をしておきます。貴金属などは時価がわからないので、途中から無価値(0円)にしました。安全サイドで決算をするのが重要です。ヽ(^o^)丿
株式は最終日の終値を入れます。ニューヨークや香港では結構年末まで市場がやっていますので、やはり年末の年も暮れた頃がこの作業の最終となります。
次に、固定資産ですが、項目は土地と住宅。土地は、国土交通省地価公示を利用し、家の最寄りの地価を時価としています。固定資産は通常の会社の財務諸表と違い時価で入れています(簿価ではない)。まあ、その方が時勢の移ろいが見えて面白いですので。住宅は通常の会社では減価償却する資産として、定額法や定率法で償却していった残存価額を入れていきますが、我が家はある意味定率法ですが、住宅は住んだらほとんど無価値になると思いますので、住宅を購入した次の年から、毎年半額にする償却方法を採っています。つまり、50%の定率法ですね(笑)。ですので、上記のグラフで当初薄茶色が長くなっていますが、急速に縮んでいるのは住宅の価値が減っているからです。確か2009年からは無価値(残存価額0円)にしましたので、それ以降は固定資産は土地の地価のみの計上額になっています。これも安全サイド見るためですね。実際、住宅は売れませんし、むしろ売却時には更地にする撤去費用がかかるという・・・。(-_-;)
次は、流動負債。黄色の部分ですが、たまに出てくるだけでほとんどないです。定期預金を担保にして普通預金口座がマイナスになっている時だけ存在します。まあ家計では、通常の会社のように資金繰りで短期資金を借りることはないですので、預金担保のマイナスのみを計上します。
固定負債は、住宅ローンですね。一生懸命返済しているので、赤色が地味に短くなっていくのを見るはなかなか感慨深いものがあります。
最後に、それらをプラマイしたのが、右下の純資産、緑色です。家のローンを始めたばかりの人は当初バランスシートを作成すると緑色がマイナスになって、所謂債務超過になることも多いかと思います。我が家も住宅を購入してから、地価がどんどん下落していきましたので、グラフ上でも純資産がマイナスになる寸前でした。債務超過とは、もう一切合切の資産を全部売っ払って借金を返しても、まだ借金が残る状態ですね。(~_~;)
さあ、ここまで情報を取れる状態にしたら、あとは1年に一回記入していくだけです。作業は大体30分程度。
頑張ってみましょう。
次回は、このバランスシートの図を作成した後の、図の見方、さらに家計をどのように持って行ったらよいか、その戦略と戦術を共有したいと思います。
追伸:
もう少しリアルにするなら、大きな資産である現在得られる退職金を入れるのはありかもしれませんね。
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