名古屋グランパスを経営して看る13 –現在のオーナー(株主さん)を見て、あらためて感謝しよう!ヽ(^o^)丿
ちょっと古い話になりますが、名古屋グランパスの減資・増資の話です。名古屋グランパスは昨年、累積赤字が積み重なって、債務超過になりそうでしたので、平成28年6月14日に減資を実施し、合わせて第三者割当増資をして、資本を強化しました。「減資及び第三者割当増資完了のお知らせ」
今回は、この減資、増資でオーナーにどのような変化があったか解説して、出資いただいている企業さんに感謝をしましょうヽ(^o^)丿、という記事です。。
(古い話ですいません)
ランキングで、今こんな順位にいます☆(*・.・)ノ
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昨年の減資・増資の構造をグラフにしてみました。
減資前と減資後、そして、トヨタ自動車が増資をしたあとの現在の株主構成です。
積み上げグラフにしましたので金額の多寡も分かるようにしました。
なお、前後で20社の株主自体の構成は変わっていません。
■資本金の推移と持株比率
減資前は、資本金が4億円あって、トヨタ自動車の比率は22.5%でした。トヨタ自動車は当初90百万円出資しています。
減資後の資本金は、全体で67,570,911円となっていますので、-332,429,089円が累積損を消すために使われたわけですね。
そのあとの増資後は、トヨタ自動車が単独で37,427,468円出資をして、トヨタ自動車の出資額は52,630,923円となり、全体の資本金が105百万円となりましたので、トヨタ自動車の持株比率は50.1%となりました。これにて、過半の議決権を得られましたので、経営の意思決定に主体的に関与できるようになりました。
■今回の減資、増資ポイント
今回の減資、増資をまとめると、次の3点が重要なポイントです。
一つ目は、累積損が積み上がっていて、赤字を埋める必要があったこと。
過去の記事↓でも書きましたが、
「名古屋グランパスを経営して看る8 –2014年度の各チームの財務状況。グランパスはあまり良くないです・・・・、連続赤字と債務超過すれすれ」
- 年次財務諸表(監査済み)を提出し、Jリーグの審査を受けること(A等級)
- その際、3期連続の当期純損失(赤字)を計上していないこと[3](2012年度-2014年度の3年間以降で算定[4])および債務超過でないこと(2014年度から算定[4])が必須条件となる
- 移籍金や給与の未払いが生じていないこと(A等級)。
出資する側の気持ちになると、このような配当ももらえないような(配当をもらうどころか減資で過去の出資額を減らされてしまうような)儲からないサッカー経営事業に参画してもらえるのは、やはり20社の企業が、「地域に還元しようという崇高な理念」があってお金を出していただいていると思います。
■あらためて、株主さん20社
昔から株主になっていただいている企業さんです。
- トヨタ自動車株式会社
- 株式会社中日新聞社
- 中部電力株式会社
- 株式会社三菱東京UFJ銀行
- 東海旅客鉄道株式会社
- 東邦ガス株式会社
- 株式会社名古屋銀行
- 名古屋鉄道株式会社
- 株式会社ノリタケカンパニーリミテド
- 株式会社大丸松坂屋百貨店
- アイシン精機株式会社
- 愛知製鋼株式会社
- 株式会社東海理化
- トヨタ車体株式会社
- 株式会社ジェイテクト
- 豊田合成株式会社
- 株式会社豊田自動織機
- 豊田通商株式会社
- 豊田紡織株式会社
- 株式会社デンソー
減資・増資後の出資額ですが、トヨタ自動車は約53百万円、中日新聞が8.4百万円、中部電力から大丸松坂屋百貨店までが3.3百万円、アイシン精機以下が1.7百万円となっています。これくらいの額でしたら個人でも出資できそうですね。
■オーナーになる以外にチームに資金面で貢献するには
なお、このように経営参画する王道である出資以外にもチームに貢献できることが多々あります。
やはり、スタジアムに足を運ぶこと。これにより興行収入が増加します。また、ファンクラブに入ることも同様に、クラブの売上増に繋がります。
これらの活動は、消費者としてものを買ったりサービスを受けたりすることと同様で、消費者として要望を出すことができます。
よく掲示板などで、そんなにチームに文句を言いたいなら、オーナーになってクラブを買えばいいなどという暴論を言う人がいますが、そこまでしなくてもクラブに関与することはありだと思います。
皆さんがいろいろな製品に要望を言う、もしくは気に食わなければ買わないという行動に出るように、前向きな意見を伝えるのは消費者としては重要で、クラブにとっては有難い存在であると思います。
さらに、寄付をするという行為もありかと思います。
ちょっと前の記事で使った図ですが、2014年度の名古屋グランパスの収入の構成は、広告収入が入場料収入の3倍強となっています。スポンサーの力も重要ですね。m(_ _)m
この記事のまとめ:
- 2016年の名古屋グランパスの減資・増資は3つのポイントが有る
- 一つ目は、経営マター(Jリーグクラブライセンス)で債務超過を避けるための減資
- 二つ目は、増資で資本注入していること
- 三つ目は、その結果、トヨタ自動車のみが増資をしており、議決権が50%を超えて、経営権を単独で獲得したこと
- 見返りがほとんどない事業に出資をしている企業が存在しているだけでも有り難いこと
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