「MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法」再読 –広瀬隆雄さんの著作、米国で修羅場をくぐり抜けてきた実践本です

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言わずと知れた、広瀬隆雄さんの書籍です。広瀬さんは、実際に米国在住で長く米国での投資を経験された方です。よって、本書に出てくる事例は非常に実践的で、具体性があります。

章立てとしては、
序章が、1990年代のシリコンバレーとMarket Hack流投資術が編み出されるまで
chapter1、Masrket Hack流投資術
chapter2、ポスト団塊ジュニア世代のネストエッグ(蓄え)戦略
chapter3、デイトレーダーへの道
chapter4、長期投資のコツ
chapter5、2014年の投資機会

特にchapter1では、心得として、
①営業キャッシュフローの良い会社を買え
②保有銘柄の四半期決算のチェックを怠るな
③業績・株価の動きが荒々しい銘柄と、おとなしい銘柄をうまく使い分けろ
④分散投資を心がけろ
⑤投資スタイルをきちんと使い分けろ
⑥長期投資と短期投資のルールを守れ
⑦マクロ経済がわかれば、投資家としての洗練度が格段に上がる
⑧市場のセンチメントを軽視する奴は儲けの効率が悪い
⑨安全の糊代をもて
⑩謙虚であれ(投資の勉強に終わりはない)

と説いています。
この10個を踏まえて投資をしていれば大失敗はないということで、非常に具体的で分かりやすいです。
さてさて、中身の方ですが、印象的な章、言葉を拾ってみます。投資スタイルをきちんと使い分けろ
バリュー投資やグロース投資の方法は千差万別ありますが、時期によってはそれが継続する傾向があることを説いています。この辺はいろいろな投資環境によって変わることなので簡単には数値化できない世界であると感じました。投資がある程度の経験が必要なのもこんなところなのかもしれません。

長期投資と短期投資のルールを守れ
私は比較的長期の投資を実践していますので、非常に勉強になりました。20年程度は営業キャッシュフローマージンで15~35%を出しているものなどが例として挙げられていました。

投資と投機を区別して、善悪を論じるのはおかしい
言葉遊びの一種と捉えることができます。どちらも必要で存在しているのですから。善も悪もありませんね。まあ、こんな感じで、今までのティピカルな話題を本質的な事項にまで掘り下げて解説しているのが印象的です。

投資ではある一定の法則を捉えて定量的に語っていきたいものですが、なんせ非線形事項ですから人間が認知できる法則なんて通用しない世界です。それを細かく解説していくと、じゃあどうすればいいんだなんてことになってしまいます。
このつかみどころがない現象、状況を過去からの歴史(本を読んだり)や経験でカバーしていければいいですね。

そういう意味で本書は、話題としては簡潔ではありませんが、理解ができるようになると非常に有用な書籍であると思います。

投稿者プロフィール

もりかずお
もりかずお代表