「論理的に考える技術」 読了 --ロジカル・シンキングに飽きた方へ、もしくは日本語の書き方に悩んでいる方へ


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何かしら意思を伝えるには、日本語を効果的に使う必要があります。
その中で強力な仕組みは、「論理」です。

論理の基本となる3つの仕組みとして、「演繹法」「帰納法」「弁証法」があります。

演繹法は、AだからBという構成になっていて、3段論法の基礎になります。
帰納法は、Aはこんな感じ、Bはこんな感じ、Cはこんな感じ、なので、ABC全体の性質はこう、という仕掛けです。
弁証法は、対立概念を構築することにより、より上位のメタな概念を生み出し、物事を深く捉える方法です。

当書籍は、ロジカルシンキングの方法を体系化し、使いやすくしたものを解説している本です。ロジカル・シンキングに飽きた方、日本語の書き方に悩んでいる方には福音となる材料が満載ですので、ぜひご一読することをお勧めします。

これまでのロジカルシンキングについて、思考法という大きな視点で見ると、「ロジカル・シンキング」→「ラテラル・シンキング」→「インテグレーティブ・シンキング」へ進化してきていると説いています。
これらの良し悪しは表にされているので、非常に分かりやすく分類されていて、そして、この3つの思考法を元に、論理性と創造性という、一見すると相反する考え方を大きく取り込んでいこうとしています。
パッと見難しいことが書いてある書籍のように感じますが、絵や漫画、図表が多用されており、非常に読みやすく直感的に分かりやすい本です。是非読んで欲しい。

この3つの思考法をベースに、4つの構想法と8つの発想法を提示しています。
この掛け算で、論理と創造を生み出そうという考え方なのですね。

ちなみにキーワードの紹介として、4つの構想法とは、

  • 砂時計法
  • アウトフレーム法
  • ランダム法
  • 1点突破法
となっています。
8つの発想法は、
  • 並列
  • 垂直
  • マトリクス
  • 対比
  • 推移
  • 展開
  • ラテラル
  • 帰納
となっています。
多くのビジネスシーンで応用可能なツールになっていますので、是非一度目を通してみてください。
そして、この本の最高に良い所は、このツールを使って、実際の文章を分解している点です。
例文として、
  • マガジンハウスのダ・カーポの太宰治の文例
  • 経営市場のロレックスの文例
  • 松田聖子で有名な作曲家・松本隆の批評文
と、実際に発売された文章について、その文章構造について、図で分解していきます。
眼から鱗の楽しい構造が見られるので、ぜひご一読下さい。
まとめると、当書は、
  1. ロジカルシンキングの発展形を知ることができる貴重な書
  2. さらに、絵、図表が多く読みやすい
  3. さらにさらに、文例が多く、イメージしやすい
となります。論理的な文章の書き方を学びたい方はぜひご一読ください。