「植物はなぜ薬を作るのか」 読了 --植物から取れる薬についての書籍。敵に対する毒がいかに薬になるか、また植物の進化においてどのように毒を使ってきたかについて興味深い考察

当書籍は、自分では動けない植物が、過酷な環境から身を守るために薬を作り対応していく原理を解説してくれます。

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■章立ては?

第一章 植物から作る薬
第二章 薬になった植物成分
第三章 植物はなぜ薬を作るのか?
第四章 植物はどのように薬になる物質を作るのか?
第五章 植物の二次代謝と進化の仕組み
第六章 バイオテクノロジーと植物成分
第七章 人類は植物とどのように相互共存していくべきか?

■植物の生存戦略

植物は、自分で動くことができないため、逃げるという対応が難しい特徴があります。その中で、生み出された戦略が毒と使うこと。毒を持っていると食べた相手にダメージを与え、次回から食べようとする行動を回避させます。

一方、毒を持つということは、それ自体が自分を傷つけてダメージを与えることにもなります。自分で生成した毒を自分には効かないように解毒する仕組みを、植物は持っています。

この解毒の仕方を数々の植物の例を上げて解説しています。植物は、毒が受容されないように受容体に蓋をして自分自身には影響を与えないようにしており、その能力の獲得についての説明が興味深いです。

現代の抗がん剤などは、がん細胞が増殖しようとする元の仕組みを、薬で閉じてしまうやり方で効果は非常にあります。ただ、副作用として健康な細胞も増殖できなくなる部分もあり、万能な薬の開発はなかなか難しいようです。ただ、このように毒のきかせ方の仕組みが少しずつでも解明されてきていることがこの本で分かります。

■毒を薬に

今、人類は、自衛本能から獲得された毒と、それを自信には解毒する仕組みを知ることで、効果的な薬を生み出しています。当書を読むとその方法が非常に神秘的で、効率的、そして美しいことが分かります。

現代は、コンピュータの発達により、ゲノムの解析も進んでいるようですので、今後の医薬の発展も興味深いですね。

■投資先

話は変わって、投資に関しては、医薬業界はなかなかつらい状況で、新薬開発に莫大なお金がかかり、特許切れという時間との競争になっています。私も幾つかの医薬の会社を保有していますが、今後は投資先としての検討も難しくなりそうです。
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この記事のまとめ:

  • 植物の生存戦略とその毒についての解説
  • また、毒と解毒の仕組みを理解することにより、人類の薬が生まれている
  • 今後の医薬の発程に期待したい
  • 投資先としては、新薬開発にはお金がかかり、企業の目利きは難しくなる