「原因と結果」の経済学 読了 –因果推論を各種事例と統計を持って解説してくれる良書。投資家としては、相関と因果を区別して理解し、話せるようになれるといいですね。ヽ(^o^)丿
当書籍は、「原因」と「結果」、つまり因果があるのかないのかという基本事項を、統計学の視点から解説していくれるものです。各種事例を多く使って解説してくれるので、理解しやすい書籍となっています。
投資や経済の分野では統計学や確率が非常に重要な部分を占めるのですが、統計的に関係がある(相関がある)のと、因果関係があるのは別物です。
ランキングで、今こんな順位にいます☆(*・.・)ノ
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■章立て
まず、章立ては、
第1章 根拠のない通説にだまされないために
第2章 メタボ検診を受けていれば長生きできるのか
第3章 男性医師は女性医師より優れているのか
第4章 認可保育所を増やせば母親は就業するのか
第5章 テレビを見せると子供の学力は下がるのか
第6章 勉強ができる友人を付き合うと学力は上がるのか
第7章 偏差値の高い大学に行けば収入は上がるのか
第8章 ありもののデータを分析しやすい「回帰分析」
となっています。
事例が多いのが、章立てからも見て取れると思います。
統計を使うと、2つ及び複数の関係を知ることができるのですが、そこに原因と結果があるかはすぐには分かりません。
この本では、最初に因果関係を確認するポイントとして、3つ、
- 全くの偶然ではないか
- 第3の変数は存在していないか
- 逆の因果関係は存在していないか
この書籍の中では、以下のようなキーワードで、だまされないようにする手法やものの見方を示しています。
- 反事実の必要性
- 比較可能性
- ランダム化比較実験
- 統計的有意性
- 実験と再現性
- 疑似実験
- 前後比較
- 差の差分析
- 操作変数法
- 回帰不連続デザイン
- マッチング法
- 回帰分析
- 重回帰分析
このように、多くの手法と事例が出てきます。
ただ、少し体系だった説明がなく五月雨式に手法を説明しており、少し冗長な感じです。手法の羅列という感じでしょうかね。
読むのに(それと理解するのに)、少し時間がかかりますが、内容はとても濃い内容なため、一度目を通しておいて損はないと思います。
この記事のまとめ:
- 相関関係と因果関係の違いを解説した良書
- 事例が多く、直感的にはわかりやすい
- しかしながら、体系や大きな観点がないため、五月雨式な説明で冗長
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