「『迷路の外には何がある?』 ――『チーズはどこへ消えた?』その後の物語」読了 --イノベータ理論からカオス世界での身の処し方を学べる良書。仏教的な考えにも通じるところがあります。(゜-゜)

当書籍は、タイトルの通り、ベストセラー「チーズはどこへ消えた?」の続編になります。
「チーズはどこへ消えた?」の書評はこちら↓。

「「チーズはどこへ消えた?」読了 --超有名本!!全体のページ数は少なく、物語としても読みやすい本ですが、内容は最高級。リスクを取るということ、変化にアジャストするということに勇気を与えてくれます。(^o^)」

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■前作のおさらい

前作は、4つのキャラクターが危機に際してどのような行動をとったかを対比することにより、「変化にアジャストする」ことの重要性を説いていました。

4つのキャラクターとは、
①一人は、超保守的で、さらにノーチャレンジな者
②次は、追い詰められてから、行動に移した者
③3つ目は、変化に即座に反応し、新しいチャレンジをすぐにし始めた者
④4つ目は、③に賛同して、すぐに動いた者

4体は、イノベータ理論においては、
「①一人は、超保守的で、さらにノーチャレンジな者」は、ラガードと呼ばれる者でしょう。
「②次は、追い詰められてから、行動に移した者」は、レイトマジョリティ。
「③3つ目は、変化に即座に反応し、新しいチャレンジをすぐにし始めた者」は、アーリーアダプター。
「④4つ目は、③に賛同して、すぐに動いた者」は、アーリーマジョリティ。
に該当しそうです。

■当作のポイントは

以上の前作のポイントを踏まえて、新作はどうなっているのでしょうか?
ややネタバレ注意ですが、作中にある6つの教えが重要だと思われます。

  • あなたの信念に気づこう
  • あなたが考えたことすべてを信じてはいけない
  • 役に立たないことは捨て去ろう
  • 迷路の外に目を向けよう
  • 新しい信念を得よう
  • あなたが信じることに限界はない
とても深い言葉ですね。

暗中模索の人間の行動そのものを表しているようです。
GRAYのbelovedの中の歌詞に、「迷いの中立ち止まるけど、それでも人はまた歩き出す」という下りがありますが、似てますねー。
私も、2019年末に父の法要があり、曹洞宗のお坊さんに「人間とは無明の中で右往左往するものだが、それでも行動しなければいけない」と教えられました。

答えがない世界で答えを求めなければいけませんが、それには信念を持って行動することが大事なんですね。

ただ、2番目にもありますが、信念を持って行動することは重要だが、それが全てではないことも頭に入れておく必要があります。

■未来のことはわからない、こだわりを捨てる

私は投資を趣味としていますが、世の中には株価予想というジャンル(の職業の人)がいて、さも未来が分かっているように株価を当てていこうとする人がいます。高度な非線形方程式・カオスの場である人間行動において、未来を予想することは困難を極め、簡単ではありません。
それでも、人間は一定の法則があるのでは、と考え模索しています。

私は、ある程度の法則があって、未来は予測可能であるとは思いますが、その法則を今使う状況なのかすら分からないと思っていますので、結局、未来予測は不可能であると謙虚に捉えたほうが良いと思っています。
むしろ、偶然当たってしまった時に増長し、将来の失敗の傷口を作ってしまう、傷口を大きくしてしまうほうが問題です。世の中の成功や成功者と言われる人々も、少なからず運に支えられているところがありますので、成功ばかり気にするのではなく、成功・失敗に関わらず、常に前を向いて歩いていくことが重要ですね。

ワタクシゴトですが、2018年5月に本を出版しました。
株は「ゲリラ豪雨」で買い、「平均気温」で儲ける!
amzn.to/2G1VtGw 
ビジネス社さんより出していただきました。

この記事のまとめ:

  • ベストセラー「チーズはどこへ消えた?」の続編
  • 人間の暗中模索のときの行動指針を提示
  • 不確実な未来への道標