「「社会を変える」お金の使い方――投票としての寄付 投資としての寄付」読了 -NPO法人で実際に寄付金で病児保育を実現した人の本。寄付が世の中を変える意味を説いています

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当書籍は、社会的問題となっている「病児保育」をNPO法人で解決した方の実践の書籍となります。病児保育における問題抽出、課題設定から、実際にNPO本日を立ち上げ、寄付を募るところから実行に移すまでを時系列で紹介しています。
今回の取り組みを通じて、寄付が持つ意味、社会への影響、お金の本質的な使い方を説明している良書です。

章立ては、
第1章 社会起業家としての成功と失敗
第2章 寄付という名のイノベーション
第3章 ひとり親「サポート隊員」制度始動
第4章 企業は社会変革の一翼
第5章 寄付は投資であり投票だ
第6章 もし寄付が当たり前の社会であったなら
第7章 あなたにできること
となっています。

第1章は、病児保育という難問を前に事業を立ち上げたが失敗をした話です。日本は予想以上に貧困が進んでいて、普通の思考では対応できないところがあるようです。価格設定という決断にあたって、次の章でそれを乗り越えた経緯となっています。

第2章は、寄付という解決法を示しています。
この章で特に重要な、もしくは私の心に響いた言葉は、「与えることで、与えられる」という段。
ここでは、ある社長の話が出てきます。その社長は、ビジネスの根幹が与えることから始まることを説いています。

見返りを求めず、まず与える。無条件で与える。ちょっと痛いかなと思うようなお金を与える。

その答えは、
ギブ アンド ギブ アンド ギブン。
与えて、与えて、与えて、やっと与えられる。

今年から私も寄付を始めてみましたが、やりたかった事の本質が見えた気がしました。

私の寄付の取り組みはこちら↓
初めての寄付1 --児童養護施設への寄付を実行に移してみました。寄付に至るまでの道のりを纏めました。ヽ(^o^)丿
初めての寄付2 --寄付金控除の仕組みを理解しよう。寄付金控除は使徒がわかりづらい税金をコントロールして、自分の寄付先に振り向ける行為

第3章、第4章はNPO本陣での取り組みとその道程が、小説風に記されています。

第5章は、政府を巻き込んだ取り組み。税制を変えさせる寸前のところで頓挫した話となっています。まあ、その時の相手が鳩山首相なので、そういう結果になったのもやむを得ないと思われます。

第6章からは、急に書きっぷりが変わります。第6章が散文的に、寄付についての雑感、第7章が、自分の身近できることのまとめ(のようなもの)となっています。
第6章、第7章は急にまとまりがなくなっており、体系的な文章ではないので、あまり読んでも意味は無いでしょう。ブログを読んでいるようなものです。

この記事のまとめ:

  • 病児保育という難問を、NPO本陣で実際に解決した人の書籍
  • その手法を寄付という形で実現しており、非常に有益
  • その経過を通じて、寄付という行為の本質を表してくれる良書